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アレルギー性鼻炎・結膜炎とは? |
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鼻の粘膜でアレルギー反応がおこると、くしゃみ、鼻水、鼻づまりという症状がおきます。これがアレルギー性鼻炎です。
また目の中でおきるとアレルギー性結膜炎となり、目のかゆみや充血などがあらわれます。原因として頻度が高いのは、ダニ、花粉、動物のフケ などです。
それぞれのアレルゲンには、症状の出る時期や環境に特徴があります。家の中のホコリ(ハウスダスト)にはダニ死骸やフンが高い濃度で存在するため、ダニアレルギーの患者さんは一年中症状がみられます。
また動物アレルギーの患者さんは、ある特定の動物と接触することによって症状が出ます。
一方花粉症は、それぞれの花粉が飛散する時期に症状が出るという特徴があります。例えばスギ花粉症は 2 月から 4 月にかけてピークとなりますが、イネ科の花粉(カモガヤ、オオアワガエリなど)は 5 月から 7 月、キク科の花粉(ブタクサ、ヨモギなど)は 9 月から 11 月にかけて飛散します。 |
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アレルギー鼻炎・結膜炎の治療 |
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まずは、アレルゲンを回避することが重要です。動物であれば近づかない、花粉症であればマスクやゴーグルなどを着用して外出する、などの対策をしましょう。
また通年性のアレルギー性鼻炎であれば、生活居住空間のダニ対策も重要です。
内服薬 として、くしゃみ・鼻水・目のかゆみには抗ヒスタミン薬、鼻づまりに対してはロイコトリエン受容体拮抗薬を用います。また症状に合わせて、鼻に直接噴霧する点鼻薬や目薬を併用します。 |
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特異的免疫療法 |
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特異的免疫療法とは、現在認められている唯一の根治療法です。皮下注射法と舌下法の2通りの方法があります。
皮下注射免疫療法
アレルゲンエキスを少量から継続的に注射していくことで、アレルゲンに対する体の反応性を鈍くさせる方法です。
はじめのうちは週 1 〜 2 回の頻度で、注射部位の反応をみながら徐々に量を増やしていき、維持量になったら月 1 回間隔で継続します。
花粉症の場合には、毎年シーズン 2 カ月前くらいから集中的に注射する方法もあります。しかし通院回数が多く、効果発現までに時間がかかるため、続かない患者さんが多いのも現状です。
日本ではダニ、スギ、ブタクサ、カモガヤなどに関して皮下注射免疫療法が可能ですが、それ以外は治療用エキスが少なく対応が困難なのが現状です。米国よりエキスを取り寄せる方法もありますが、残念ながら保険適応ではありません。
舌下免疫療法
舌下液あるいは舌下錠を連日舌下に投与することにより、皮下注射法と同様にアレルゲンに対する体の反応性を鈍くさせる方法です。
現在スギ花粉舌下液(シダトレン)とダニ舌下錠(アシテア・ミティキュア)が処方可能であり、12歳以上が保険適応となります。皮下注射法に比べると重い副反応のリスクも少なく、簡便に施行できるという特徴があります。 |
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