|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
番号 |
1 |
|
HIT |
18177 |
|
タイトル |
COPDとは? |
|
内容 |
COPDの名称は、Chronic Obstructive Pulmonary Disease(慢性閉塞性肺疾患)からきています。65歳以上の高齢者がその多くを占め、平成20年では死因の第10位にランクされています。COPDの患者数は20万人前後ですが、40歳以上の日本人の500万人以上がCOPDに罹患していると考えられています。
COPDをおこす最大の原因は喫煙であり、90%のCOPD患者は喫煙者です。タバコに含まれる有害物質が気管支や肺の炎症をおこし、気管支の閉塞や肺の過膨張に至ります。COPDの症状は、階段の上り下りなど労作時の息切れや慢性的な咳・痰がみられます。特に病状が進行すると、24時間酸素が手放せない在宅酸素療法の適応になります。
COPDの患者さんは、呼吸機能検査にて息を吐くスピードが落ちるという特徴があります。喘息の項を参照していただければと思いますが、喘息でも同様の特徴を認めます。ところがCOPDと喘息が大きく違うのは、喘息は気管支拡張薬の使用にて呼吸機能が大きく改善するのに対し、COPDではその改善は極めてわずかであるということです。また胸部CT検査を行うと、破壊されて膨張した肺を容易に確認できます。
病状の進行した肺気腫の患者さんにおいて、急激に呼吸困難が進行すると、急性増悪という状態になります。その原因として、風邪などの感染症や心臓に過負荷がかかった心不全などがあげられます。もともと肺が悪いところにこのような合併症をおこすと、体の機能に必要な酸素を血液の中に取り込めなくなってしまいます。そのため呼吸困難がおこり、人工呼吸をしなければならなくなることもあります。それゆえ肺気腫の患者さんが風邪などをひいたときは、早めに主治医と相談する必要があります。また予防のために、インフルエンザや肺炎球菌のワクチン接種も有効です。
肺気腫の治療ですが、根本的な治療はありません。壊れてしまった肺を、元に戻すことはできないからです。喫煙しているのであれば、禁煙することが極めて重要です。禁煙することで、病気の進行を食い止めることができます。薬物療法としては、気管支拡張薬が使われます。気管支拡張薬による呼吸機能改善効果はわずかですが、自覚症状の改善が期待できます。肺気腫では副交感神経の過緊張という状態があり、それによって気管支の狭窄が助長される傾向があるのですが、抗コリン薬の吸入はこの過緊張状態を和らげます。その他、長時間作用性β2刺激薬やテオフィリン薬を併用して、最善の気管支拡張効果を得るようにします。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
△ ページトップへ |
|
|
|
|
|
|